川之江信用金庫 2020ディスククロージャー
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 盛夏の候、皆様には益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。 また、平素は格別のご支援とご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。  昨年度を振り返ってみますと、世界経済は、中国武漢市を震央とされる「新型コロナウイルス」の感染拡大により、主要国経済が突然のシャットダウン状態となりました。特に、2020年を迎えるまで「史上最長の好景気」が続いていた米国では、国家非常事態が宣言され、コロナ感染抑制策としての入国制限及び外出禁止などによって、経済面で大きな犠牲が強いられています。 わが国経済においても、「令和時代の幕開け」というお祝いムードから様相は一変し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日本中が自粛ムード一色に染まり、国内製造業や小売業、旅客運送、飲食業など非常に幅広い業種で長期停滞が避けられない状況となっています。感染拡大がいつ収束するのか分からない中、地方創生の一翼を担ってきたインバウンドも直撃を受けており、さらには、夏の東京オリンピック・パラリンピック開催が延期になるなど、景気減速の長期化が懸念されています。また、地域経済の根底には、産業の空洞化、少子高齢化、人口の減少、更には経営者の高齢化や後継者難、慢性的な人手不足といった構造的な問題も深刻化しております。 当金庫を取り巻く経営環境も、地域の人口減少や中小企業者数の減少に伴い事業基盤が減少していることに加え、長引く超低金利政策のもとで預貸金利鞘や有価証券運用益を中心とした利益の確保が一段と難しくなるなど、年々厳しさが増している状況であります。 先行き予断を許さない状況は続くものと思われますが、令和2年度は、当金庫の第3次3カ年計画がスタートします。地域の皆様から、安心して頼れる金融機関として、また、“地域のために存在し、地域を守る”という確固たる信念のもと、地域が抱えるさまざまな課題と真摯に向き合い、金融・非金融の両面で地域経済・社会を支えていかねばならないと考えております。当金庫の強みである「地縁」「人縁」を最大限に活かし、「素早い決定」「素早い対応」「手作りの心のこもったサービス」で地域の隅々まで根を下ろし、中小企業支援や地方創生に資する取り組みなど、金融仲介機能を従来以上に発揮することにより、地域の持続的発展や課題解決に向けて積極的に役割を果たすとともに、それを支える経営力や人材力の強化に取り組み、地域金融機関としての強固な経営基盤(顧客基盤、財務基盤、人材基盤)を確立してまいります。 最後になりますが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、影響を受けられている皆様にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い終息と、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げご挨拶とさせていただきます。令和2年7月 ごあいさつ川之江信用金庫 理事長  日浦 博基3

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