川之江信用金庫 2021ディスククロージャー
20/56

 わが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、飲食業や観光業を中心に、幅広い業種で厳しい状況が続いており、長期停滞が避けられない状況となっています。また、新型コロナウイルス感染症はテレワークやオンライン会議の導入、キャッシュレス決済の普及など、ウイズコロナを見据えた新しい生活様式への移行といった形で、社会・ビジネスモデル自体に大きな変化を引き起こしています。他方、地域経済の根底には、産業の空洞化、少子高齢化、人口の減少、更には経営者の高齢化や後継者難、慢性的な人手不足といった構造的な問題も深刻化しております。  当金庫を取り巻く経営環境は、地域の人口減少や中小企業数の減少に伴う事業基盤の減少に加え、コロナ禍の影響による地域経済の停滞、そして日本銀行の長引く超低金利政策により、預貸金利鞘や有価証券運用益を中心とした利益の確保が一段と難しくなるなど、年々厳しさが増しております。 令和3年度は、コロナ禍によって苦境に陥っている地域経済を支えるべく、取引先の課題解決にこれまで以上に踏み込んだ取り組みを行う必要があります。そのほか、多様化する顧客ニーズの変化に合わせたサービスの検討や推進、デジタル化への対応、自然災害・感染症発症時の危機対応、加えて、近年の金融犯罪の高度化に対してのマネー・ローンダリング等の対策やサイバーセキュリティ対応の一層の強化など、取り組むべき課題は多岐にわたり、それを実行していくためには業務の効率化や収益力の強化を通じて金庫の経営力を高めていくことが重要であります。当金庫では、引き続き、強みである「地縁」「人縁」を最大限に生かし、「素早い決定」「素早い対応」「手作りの心のこもったサービス」で地域の隅々まで根を下ろし、そして、地域の皆様が抱える課題に真摯に向き合い、役職員が一丸となり、強い気持ちで計画を達成していく所存であります。また、 “身近さ”“親しみやすさ”といった特性を生かし、安心して頼れる金融機関として中小企業や個人そして地域に対する支援を強化するとともに、それを支える経営力や人材力の強化に取り組み、地域金融機関としての強固な経営基盤(顧客基盤、財務基盤、人材基盤)を確立して参ります。❸高齢化社会におけるサービスの多様化❶地域課題解決のための経営基盤の強化❹経営管理態勢の充実・強化❺積極的な広報と人材の確保❷社会の変革を踏まえた支援力の強化令和3年度信用金庫業界の重要施策事業の概要■事業の展望及び課題18 KAWASHIN DISCLOSURE

元のページ  ../index.html#20

このブックを見る